第4款 総合的な学習の時間

投稿者: | 2006 年 11 月 6 日

第4款 総合的な学習の時間
1 総合的な学習の時間においては,各学校は,地域や学校,生徒の実態等に応じて,横断的・総合的な学習や生徒の興味・関心等に基づく学習など創意工夫を生かした教育活動を行うものとする。


2 総合的な学習の時間においては,次のようなねらいをもって指導を行うものとする。 (1) 自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,よりよく問題を解決する資質や能力を育てること。
(2) 学び方やものの考え方を身に付け,問題の解決や探究活動に主体的,創造的に取り組む態度を育て,自己の在り方生き方を考えることができるようにすること。
(3) 各教科・科目及び特別活動で身に付けた知識や技能等を相互に関連付け,学習や生活において生かし,それらが総合的に働くようにすること。

3 各学校においては,上記1及び2に示す趣旨及びねらいを踏まえ,総合的な学習の時間の目標及び内容を定め,地域や学校の特色,生徒の特性等に応じ,例えば,次のような学習活動などを行うものとする。 ア 国際理解,情報,環境,福祉・健康などの横断的・総合的な課題についての学習活動
イ 生徒が興味・関心,進路等に応じて設定した課題について,知識や技能の深化,総合化を図る学習活動
ウ 自己の在り方生き方や進路について考察する学習活動

4 各学校においては,学校における全教育活動との関連の下に,目標及び内容,育てようとする資質や能力及び態度,学習活動,指導方法や指導体制,学習の評価の計画などを示す総合的な学習の時間の全体計画を作成するものとする。

5 各学校における総合的な学習の時間の名称については,各学校において適切に定めるものとする。

6 総合的な学習の時間の学習活動を行うに当たっては,次の事項に配慮するものとする。 (1) 目標及び内容に基づき,生徒の学習状況に応じて教師が適切な指導を行うこと。
(2) 自然体験やボランティア活動,就業体験などの社会体験,観察・実験・実習,調査・研究,発表や討論,ものづくりや生産活動など体験的な学習,問題解決的な学習を積極的に取り入れること。
(3) グループ学習や個人研究などの多様な学習形態,地域の人々の協力も得つつ全教師が一体となって指導に当たるなどの指導体制について工夫すること。
(4) 学校図書館の活用,他の学校との連携,公民館,図書館,博物館等の社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携,地域の教材や学習環境の積極的な活用などについて工夫すること。
(5) 総合学科においては,総合的な学習の時間における学習活動として,原則として上記3のイに示す活動を含むこと。

7 職業教育を主とする学科においては,総合的な学習の時間における学習活動により,農業,工業,商業,水産,家庭若しくは情報の各教科に属する「課題研究」,「看護臨床実習」又は「社会福祉演習」(以下この項において「課題研究等」という。)の履修と同様の成果が期待できる場合においては,総合的な学習の時間における学習活動をもって課題研究等の履修の一部又は全部に替えることができる。また,課題研究等の履修により,総合的な学習の時間における学習活動と同様の成果が期待できる場合においては,課題研究等の履修をもって総合的な学習の時間における学習活動の一部又は全部に替えることができる。