意思決定の際の進め方・考え方

投稿者: | 2021 年 5 月 17 日

何かを選択し、決めていく際の進め方・考え方をまとめておきます。

  • 意思決定に際し、実際には非合理的に見える決定をし、行動している事が多い。
  • 利得局面では損失(リスク)回避的、
    損失局面ではリスク愛好的である。

プロスペクト理論

  • 同じ額であれば、利得の喜びより損失の悲しみのほうが大きい

意思決定の際の考え方

<問題>

構造的問題非構造的問題、その真中の半構造的問題
3つに分類すると、とても考えやすくなる。

これにより、最近では簡単な意思決定を
コンピュータによって自動化する試みが進められている。

<意思決定の過程>

4つの活動として考えられる。

探索活動

経営目標と現実とのギャップを認識して,
それを埋めるための方法を探索。

設計活動

具体的にどのようにすればよいかを
いくつかの代替案としてまとめていく。
この時に半構造的問題として場合分けされる。

選択活動

そして、いくつかの代替案を比較評価して,ある特定の案を選択。

検討活動

選択案を実施したら経営目標が達成されるかどうかを確認、
もし不十分ならば,さらに探索活動を行う。

この4つの活動を循環しながら、目標に近づけていく。


<アプローチ方法>

3つの方法が考えられています。

1.規範的アプローチ

どのような意思決定をすべきか、と理想の意思決定を探求する経済学でよく使われる

完全な情報を有し、
完全な計算能力を持ち、
自分の満足(効用:utility)を最大化できる
、
と仮定し、

これを追求することを最適化原理
そのように行動する人を経済人(homo economicus)。

モデル思考
すべての代替案が網羅され、
その代替案が実行されたときの状況を完全に予測しようとする考え方。

2.処方的アプローチ

どのようにしたら問題への現実的な対策や処方箋を与えられるか、
と意思決定の処方を探求する経営学や工学の分野でよく見られる。

満足化原理

現実の人間の選択は最適化基準で行われているのではなく、
一定水準以上のものであれば、それを選択すること

経営人は,例えば目標が収益改善にあるならば,
収益が最大にならなくても
目標が達成すれば満足して,他の目標に眼を向ける

ハーバート・サイモンによって提唱された。

完全に合理的であることが出来ない人間を捉えるのに、
限定合理性という概念を生み出し、
経済学は限定合理的な人間を研究すべきだと主張

手続き的合理性

合理性は選択の結果ではなく、
選択の過程や方法について論じるべきと主張

3.記述的アプローチ

人が実際にどのような意思決定をしているか、
と現実の意思決定を記述する心理学でよく見られる

意思決定における「非合理性」に注目していくのが特徴

3つのアプローチはそれぞれが独立して発展を遂げてきた。

規範的に目標を据えながら、
記述的アプローチで現地点を把握し、
処方的アプローチで具体策を探っていく、
という3つを総合したアプローチも見られるようになってきている。