観光文化基礎の授業にて、
第12回TSUツーリズム・セミナー
テーマ「観光地の抱える現状とその取り組みー伊賀市の場合ー」を話させてもらいました。
話の要諦
- 国内の観光地(伊賀市)の現状・課題を知る
- どうやって集客し、リピータになってもらえるよう企画したのか
- お金の根本的な課題
- お金が循環するにはどうするのか(”土符“を使った例)
資料(pdf)
下記につづく
伊賀市は三重県の西にあって、滋賀、京都、奈良に隣接するところ。
昔から忍者の里として有名だが、実際にどこにあるのかを知っている人は少ない。
この何十年かは、京都・奈良の修学旅行の帰りに立ち寄ってくれたり、秋祭りに出るだんじり(山車)や役小角(えんのおづぬ)率いる鬼行列の見物ににぎわっていた。
最近は、上野城のある公園で薪能があったり、松本零士氏がデザインした忍者電車が走ったりして楽しみが増えている。
ただ、これらの企画は薪能は別として、新しくなるということはない。
また「何周年なので、特別展示となっていない。
大抵の人は1度見ただけで終わってしまう。
どれだけリピータになってもらえるか、という課題がある。
そこで、新しく始まったのが”Ninjaフェスタ“と題して、忍者を体験する企画。
伊賀上野を訪れた人に忍者の衣装を来てもらい、忍者修行に出かけてもらう。
700円払って、忍者の装束をレンタル。着替える。
ちなみにもし愛犬がいれば、忍者犬に変身もできる(土・日曜・祝日のみ)
場所:憩いのやかた700円
忍者修行に出るために、修行場所のかかれたMAPと500円の品物が買える”土符“をもらう。
どこから回ってもいいのだが、MAPを見ながら、まずはろうそくの火消し。
養肝漬宮崎屋の”たまりしょうゆアイス“で口を潤す。
その後、手裏剣投げ、吹き矢などを体験。
途中、店の表に貼ってある忍び文字を解読表と照らし合わせながら、確認しつつ、上忍を目指して城下町をまわる。
ひととおり回るには,3時間ぐらいだろうか。
上忍目指して頑張る子供達、一緒になって熱く挑戦する親、横で忍者だんごを食べながら待つ親。
何年間か通ってきてくれる家族もいる。
集客、リピータの面ではうまく行っているといってもいいのではないだろうか。
できれば4ー5月だけでなく、いつ行ってもやっている企画があるといいのだが。
土符については、忍者のお守りといわれているが、旧上野市内110店舗と提携とのこと。
市内でお金の循環する効果が期待できる。
コレクターも育つかもしれないような可能性を秘めている。
ただ、紙の地域通貨と違い、制作にコストがかかるため、どうまかなうかが課題だろう。
これがさらに活用されるには、新しい施設の建設費の1部に充当できるとか、極力借金を作らない方向で設備投資できることが望まれる。
なぜなら、地方にはお金がなく、新たな借金をかかえる余裕がないことや、たとえ借金をして工面できたとしても、その借金に付随する”利子の支払い”のためにさらに一生懸命働いて利益を出さなければいけないという”根本的なお金の問題”からは抜け出せないからである。
いかにお金を借りずに、設備投資し、集客していくかを解決するには、補完通貨としての地域通貨の導入も有効な手段の1つではないかと考える。
参考サイト
伊賀市関連
- 場所
- 統計
- 観光関連
- blog&News
地域通貨関連
- 地域通貨 – Wikipedia
- 日本全国の地域通貨実験
- 地域通貨全リスト/国内の地域通貨を網羅・リンクしています。
- 注目集めるNPOの活動と地域通貨の可能性 ~地域通貨の魅力を考える~2001.8.30、 土方 研也氏、三重銀総研
- 地域通貨を実現しよう! – 芸術交流活性グループ・えこ ころ倶楽部(えこころカード)
お金の話
- Ende`s Last Will 1/6
- お金の問題点_0002.wmv
- 「お金の問題点」の続き
- 銀色鳥の恩返し~その1
- INSIDER No.19-2《LOCAL CURRENCY》日本でも広がる“地域通貨”の実験──『エンデの遺言』に学んで インサイダー&アーカイブー北海道帯広市、地域通貨「Cee(シー)マネー」の紹介
- ご挨拶 – 日本人が知らない恐るべき真実あべ よしひろ氏のサイト。
「レインボーリング」の立ち上げや講演や体験型ワークショップで活躍。著作に『だれでもわかる地域通貨入門』『なるほど地域通貨ナビ』 『ボクらの街のボクらのお金』『金融のしくみは全部ロスチャイルドがつくった』『日本人が知らない恐るべき真実』『金融崩壊後の世界』等多数。 - 日本人が知らない 恐るべき真実-反ロスチャイルド同盟(現在休止中)